アルタイル*キミと見上げた空【完】


飛び込んだバスルームの扉の内側で思わず大きく息を吐いた。


そうして目を開けると・・・


「うゎ、ホテルみたい・・・」


本当に、ホテルか、モデルルームのようなきれいなバスタブに、ゆっくり足を浸した。


「あったかい・・・」


さっきまで走ったり、ドキドキしたり、そういう緊張がふーっとお湯の中で溶けていくみたいだ。


「気持ちいい・・・」


浴室の中も、高そうな設備がいっぱい・・・。


けど・・・・さっき見た部屋とはやっぱりギャップがありすぎる。


ここで、凱は一人で住んでるんだ。


余計に彼の孤独が身に染みるように感じて、私は深くお湯の中に体を浸した。