「送ってくよ」
「い、いいよ。私一人で帰れるから」
がたんと椅子をたった修ちゃんに慌てて返事をした。
「いや、暗いから危ない。これだけはさせて?」
「でも・・・・」
「心配しなくても、もう襲ったりしないから・・・まってて、免許取ってくる」
「あ・・・・・・。修ちゃん・・・」
言いかけた私の言葉なんか聞かないで、修ちゃんはお店の中へと消えた。
優しすぎるよ・・・修ちゃん。
本当に、ごめんね。
その時だった。
店内から出てきた女の人たちの声が聞こえた。
きっと向こうからこちらは見えないんだろう。
誰もいないと思ってなのか、大きな声で話すその内容は、容易に聞いてとれた。

