アルタイル*キミと見上げた空【完】


記憶の中の少年が愛しくて、


目の前にいる凱が愛しくて、



思わず彼の服をぎゅっと掴んだ。



「汐・・・?泣いてんのか?」


「だって・・・・だって・・・・・」


言葉にならずに泣き続ける私の頭を、凱はそれから何も言わずに、私が泣き止むまで優しく撫でてくれてたんだ。