記憶の中の少年が愛しくて、 目の前にいる凱が愛しくて、 思わず彼の服をぎゅっと掴んだ。 「汐・・・?泣いてんのか?」 「だって・・・・だって・・・・・」 言葉にならずに泣き続ける私の頭を、凱はそれから何も言わずに、私が泣き止むまで優しく撫でてくれてたんだ。