「こいつは・・・・汐は絶対に渡さない」 修ちゃん? 首を向けて、修ちゃんの顔を見ることも出来なくて、 目の前の凱の顔を見ることも・・・出来なくて、 私はただ、唇をかんで下にうつむいた。 「じゃぁ、さっきの・・・」 「凱、やめて!!」 言いかけた凱は驚いたように私を見てから、一瞬切ない表情をして、言葉を止めた。 「さっき・・・?」 不審そうに私と凱を交互に見る修ちゃん。 凱はしばらく黙ってたけど、たまらないように話し始めた。 さっき見た2人の光景のこと。 綺麗な宝石店。