「汐・・・・・・」 廊下にいたはずの私の体は、あっという間に、修ちゃんの部屋の中に引き込まれていた。 そして、頬にふれる修ちゃんの髪の毛に、 やっと、抱きしめられてる、ってことに私は気づくんだ。 「修ちゃん・・・あの・・・・・」 謝らなきゃ、 なぜかわからないけど、その時は謝らないと、って思ったんだ。 凱のこと。 ・・・ドキドキしてしまったこと。 「キス、していい?」 言いかけた言葉は、修ちゃんの言葉にかき消されてしまう。