しばらくしてから立ち止まり、振り向いたが、

彼女は追いかけてきてはいなかった。

ほっと息をつく。

ああ、恐かった。

これからは子供にも気をつけるとしよう。

胸にかかえた鉢植えを見て、ため息をつく。


「子供に人気が出るとはね」


あの町には二度と足を踏み入れまい。

俺はかたく決心した。