ピンポーン
ピンポーン
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン
やめて!!!
卓球がトラウマになるからやめて!!!
…その来客…佐薙さんは、訪問からなんと三時間、連続でインターホンを鳴らし続けた…。
…ホ、ホラーなんてもんじゃない…!!
けれど、
『……あ、あれ…?』
急にインターホンの嵐が止んだ。
どうしたのかと私は、ソロリソロリと玄関扉まで歩いて行った。
生唾を飲み込み、覗き穴からそっと外の様子を窺う…。
これでホラー映画なら、穴越しに目玉が覗いてた、
というのがお決まりだけど、生憎そういうことはなかった。
右を見ても、左を見ても、佐薙さんの姿は無し。
“あの”佐薙さんが、素直に身を引いたのだった…。



