狂者の正しい愛し方



「ふう。」


シャツを脱ぎ、外で気になった赤い汚れを見てみる。

黒く変色しているから、大分前についた汚れのようだ。


軽く爪で引っ掻いてみても、こびり付いているのか落ちない。

暗い室内じゃあよく見えないから、明るい窓辺に移動したときだった。



バンッ!!


「!?」


部屋のドアが勢いよく開き、


髪を振り乱した、お母さんが現れた。