「……反吐が出るよ。
……“新山さん”。」
晴姫の母親…新山が、更に大きく目を見開く。
驚いたのだろう。
俺の態度の急変に。
「お前が晴姫を愛していると？嘘を吐くのが好きだな。
本当は身に余っているくせに。
我が子と言えど、幼い頃から録な愛情も注がなかったなら、必然的に“ああ”なるだろうが。
面倒なんだろう？早く消してしまいたいんだろう？……いや、消えてしまいたい、か？」
「な…に…言って……、」
「だが安心するといい。
もうすぐ楽になれますよ。
晴姫に嫌々愛情を注ぐくらいなら、いっそ止めてしまえばいい。
その方法を、俺は知っているのだから。」
