「クソ、河田のヤツ、明日一発殴る」
潤は心の中で毒づいた。
未だに泣き顔の千恵にアイスティーを手渡すと、虚空を睨んだ。
「河田君、来れなくて残念だったね」
「オレンジジュース奢るとか言っておいて、あいつ」
「しょうがないよ、バイトが入っちゃったんだったら」
千恵は言いながら、少し俯いた。
彼がわざわざ気を利かせてくれたのだと、なんとなくそんな気がした。
「まぁ、いいけど。大体、主人公のコネリーはイギリス人の設定なのになんでアメリカ訛りなんだよ」
「映画だからね」
潤の映画の見方はそこなのかと、千恵は苦笑しながらも彼らしいと思った。
「山岡はこういう映画が好きなの?」
「好きっていうか、女の子は好きな人多いよ。今度、敦子も誘って行こう」
「あいつは今日用事あるって言ってたからな。本当は代わって貰いたかったのに。こういうときに限って…」
敦子も気を利かせてくれたのかな、と山岡千恵は思った。
堀口俊彦のこともあり、映画どころじゃなかったのかも、とも思えた。
「ごめんね、その、映画…あんまり好きじゃないみたいなのに」
「別にいいよ、久しぶりに退屈はしなかったし。映画はつまらなくても最後のスタッフロールで日本人が何人出てるかチェックするのって意外と楽しくないか?」
「あ、それは分かるかもしれない…なんかちょっと嬉しいよね」
歩きながら黒沢潤へ視線を投げる。
相変わらず彼は自分の歩調に合わせて歩いてくれる。
そんな小さなことだったが、山岡千恵は嬉しくなって微笑んだ。
「堀口さんの合格祝い、どうするか考えようか」
潤は心の中で毒づいた。
未だに泣き顔の千恵にアイスティーを手渡すと、虚空を睨んだ。
「河田君、来れなくて残念だったね」
「オレンジジュース奢るとか言っておいて、あいつ」
「しょうがないよ、バイトが入っちゃったんだったら」
千恵は言いながら、少し俯いた。
彼がわざわざ気を利かせてくれたのだと、なんとなくそんな気がした。
「まぁ、いいけど。大体、主人公のコネリーはイギリス人の設定なのになんでアメリカ訛りなんだよ」
「映画だからね」
潤の映画の見方はそこなのかと、千恵は苦笑しながらも彼らしいと思った。
「山岡はこういう映画が好きなの?」
「好きっていうか、女の子は好きな人多いよ。今度、敦子も誘って行こう」
「あいつは今日用事あるって言ってたからな。本当は代わって貰いたかったのに。こういうときに限って…」
敦子も気を利かせてくれたのかな、と山岡千恵は思った。
堀口俊彦のこともあり、映画どころじゃなかったのかも、とも思えた。
「ごめんね、その、映画…あんまり好きじゃないみたいなのに」
「別にいいよ、久しぶりに退屈はしなかったし。映画はつまらなくても最後のスタッフロールで日本人が何人出てるかチェックするのって意外と楽しくないか?」
「あ、それは分かるかもしれない…なんかちょっと嬉しいよね」
歩きながら黒沢潤へ視線を投げる。
相変わらず彼は自分の歩調に合わせて歩いてくれる。
そんな小さなことだったが、山岡千恵は嬉しくなって微笑んだ。
「堀口さんの合格祝い、どうするか考えようか」


