火花が散るかと思いきや
「あんたらさ」
第三者の冷たい声が差込まれる。
声の主は、藤田の背後から膝折れをかましていた。
「恥ずかしくないわけ? こんな駅前で」
がくっと膝を折った藤田は、俊彦に突きだしされた時より無様な恰好で背後の影を確認する。
黒沢潤。
藤田にとって一番気にくわない男の顔だった。
だが潤の言葉の通り、素通りする人たちの視線は間違いなくこちらを見ていて立ち止まってこちらを伺う影もちらほらと見えた。
「……へ、…振られたくせにでかい顔すんなよ!」
藤田はカバンを背負い直すと、パンと制服を叩き、ホコリを潤に叩きかけるようにして駅のホームへと消えていった。
「黒沢──悪い……助かった。手出したら間違いなく報復してた」
俊彦の言葉に潤は少しだけ笑みの形を作ると、アレは気にしなくていいと思いますけど、と前置きを置いて2人を見た。
敦子はなぜかピシ、と背を伸ばして潤を見た。
眠そうな黒い瞳はひとつ間を置くと、何か考えて言葉を紡いだ。
「そういや、堀口さんK大の推薦受かったって本当ですか」
「あ? あぁ、なんとかな。面接官の人がすごくいい人で」
「おめでとうございます。今度みんなでお祝いしようって、山岡が言ってましたから、都合つけてくれると」
「それは嬉しい。むしろ予定開けて待つよ」
俊彦は、言ってさつさつと去っていった潤を見送った。
さっきの間は、何だったんだろうと思ったが、考えても答えはでてきそうになかった。
「あんたらさ」
第三者の冷たい声が差込まれる。
声の主は、藤田の背後から膝折れをかましていた。
「恥ずかしくないわけ? こんな駅前で」
がくっと膝を折った藤田は、俊彦に突きだしされた時より無様な恰好で背後の影を確認する。
黒沢潤。
藤田にとって一番気にくわない男の顔だった。
だが潤の言葉の通り、素通りする人たちの視線は間違いなくこちらを見ていて立ち止まってこちらを伺う影もちらほらと見えた。
「……へ、…振られたくせにでかい顔すんなよ!」
藤田はカバンを背負い直すと、パンと制服を叩き、ホコリを潤に叩きかけるようにして駅のホームへと消えていった。
「黒沢──悪い……助かった。手出したら間違いなく報復してた」
俊彦の言葉に潤は少しだけ笑みの形を作ると、アレは気にしなくていいと思いますけど、と前置きを置いて2人を見た。
敦子はなぜかピシ、と背を伸ばして潤を見た。
眠そうな黒い瞳はひとつ間を置くと、何か考えて言葉を紡いだ。
「そういや、堀口さんK大の推薦受かったって本当ですか」
「あ? あぁ、なんとかな。面接官の人がすごくいい人で」
「おめでとうございます。今度みんなでお祝いしようって、山岡が言ってましたから、都合つけてくれると」
「それは嬉しい。むしろ予定開けて待つよ」
俊彦は、言ってさつさつと去っていった潤を見送った。
さっきの間は、何だったんだろうと思ったが、考えても答えはでてきそうになかった。


