どんどん試合は続いていき、20-0で私のマッチポイントまできた。
なんなのよ、この弱さ。
ちっとも楽しくないわ!
ふんっ。
このサーブで決めるわ!
“バシュッ”
サーブの速さについていけず、伊藤はまたとれなかった。
試合終了。
「ありがとうございました」
「あ、ありがっ…とうございました…」
すぐにも泣きそうな顔と声の伊藤。
さすがにやりすぎたかしら?
もうすこしだけ手加減してあげればよかったかしら?
でも私は私でやっただけよ。
相手が弱すぎたんだわ!
「九十九様やっぱりすごい!どうしてそんなに強いんですか?」
「あなたたちが弱すぎるだけよ」
「あ…。そ、そうね…」
ふんっ。
むかつくわ。
まともに話せる人もいないわけ?

