愛すべき君へ



「お前、彼女とかいんの?」

雅は僕を突いて言った。

「...」

まだ友達歴も
浅い奴に言っても
いいのだろうか?

「雅は?」
「俺...?いるよ~ん!!」

雅はとても
おちゃらけた奴だった。

「まじで?誰?」

僕は興味津々だった。

「C組の、林河愛南って知ってる?」

確か美人っていうので
有名だった気がした。

「あの美人とか言う人?」
「そうそう!
で、お前は?結局いんの?」

雅は僕を見下したように
鼻で笑いながら言った。

「中里そらって知ってる?
このクラスにいる。」
「え!?そらちゃん!?
めっちゃくちゃ可愛いじゃん!!」

雅は興奮していた。

「お前声でけーよ!!」

どうやら雅とは
うまく行きそうな気がした―