愛すべき君へ



「俺ね...」

そらに全て話した。
そらがそのことを
抱え込むことも
承知の上でそらに
全部全部話した。

話し終わると
そらは静かに
涙を流した。

月明かりに照らされた
涙はキラキラ光っていて
とても綺麗だった。

「何泣いてんの」

僕はそう言って
そらの涙を拭いた。

「ごめ...だって...
ひどいよっ...!」

そらは僕のことを
理解してくれた。

「ありがとうそら...」

そう言って僕は
静かにそらを抱きしめた。

そらは僕の胸の中で
いっぱい泣いた。

「大変だったね...っ
ぐすっ...かなるく...」

そらは心が優しい子だった。
とても僕を惹きつけた。