「ギャハハハハッここに妖怪がいるよ!」


あたしの顔を見たのは


姉…七瀬真希(ナナセ マキ)
ちなみに大学生。


「やばいでしょ。だってこれ人間じゃねーよマジで!ギャハハハハ」




「そんなに笑わないでよ!真希姉のばか!!」




兄ちゃんといい、真希姉といい…なんであたしばっかり言われなきゃ…(泣)



あたしは足を組んで、もう一度化粧をする。




グチャ…




またマスカラが上手く出来なかった。





真希姉は、失敗するあたしをニヤニヤしながら後ろから見つめる。





何度もできるほど時間ないし……うわあーん(泣)






「希未、マスカラとビューラー貸して」




苦戦するあたしを、どう受け止めたのか知らないけど…いきなり化粧をしてくれた。





「あ、あ…ありがとう」




真希姉は、本物のメイクさんのような手つきで仕上げていく。






「希美の妖怪顔見たから、やる気出た」





「真希姉ッ(泣)」




「はい、動かない♪化粧崩れちゃうよ?」




ううう…


意地悪な真希姉。


「入学式なんだし、ナチュラルメイクにするからね」



「はぁい…」