-雪女郎- 千寿

ダンッ






ぼんやりと廊下を歩いているところ。







背の高い客にぶつかり、倒されてしまった。







「イタタタタ・・・」







雪洞は腰を押さえて起き上った。







「す、すまん。」







「いえ。こちらこそ、申し訳ございません。」







そして、顔を上げた。







雪洞は、微笑みもう一度丁寧に詫びをした。







「それではわっちはこれで・・・」








そう言って、去りかけた時。







「ちょ、ちょっと待ってくれ。」