タタタタッ







「雪洞花魁。お客様が・・・」








「分ったよ。何処?」







少々不機嫌な雪洞に、幼い禿は体を震わせた。







「つ、椿の間で・・・」







「ありがと。下がっていいよ。」







雪洞は、腰を上げた。








(メンドー)








最後に、紅を直して優雅に廊下へと足を進めるのだった。