「わかった・・・」








「織閖、千寿を頼んだよ。」








織閖は頷いて、座敷を後にした。








残った雪洞は溜め息をついた。








「風鈴姐さんか・・・懐かしいな。」








悲しい思い出だったはずなのに。








今では、あの笑顔がとても懐かしく思える。








「風鈴姐さん、母さん。わっちは・・・わっちの使命は、ここ美楼閣とこれから育っていく遊女たちの未来をまもることですよね。」