「そう・・・よかった。」








織閖は安堵のため息を漏らした。








「そう思えば・・・わっちは安原に会ったことがありんせん。」









「呼び出し花魁だものね。外界には、対して通じてないのね。」









「ま、そのうち会えるでしょう。」








織閖は立ち上がった。







「何処に行くの?」








「神経過敏になってるね。雪洞。」








先ほどの笑みと打って変わって、織閖は静かに言った。








「無理もない。あんな傷から、すぐには立ち直れないでしょう?」








「しばらくはわっちがなんとかしてみる。でも・・・最終的には貴方の力必要になる。雪洞。」