お兄ちゃんはフッと笑って「何言ってんの?」とバカにしたように悠生さんを見下した。



あたしはガタガタ震えそうになる足を押さえて、動揺を隠すのに必死だった。



「こんな偽物の住民票、バレるに決まってんだろ」


バシ!と悠生さんは机の上に偽物の住民票を叩きつけた。


「…っっ」


涙が出そうになる。


嫌だよ。

嫌だよ。



お兄ちゃんと離れるだなんて……嫌。