沢山の人達が現れ、拍手をしながら、あたし達を囲んだ。
「なっ何?!」
ほとんどが高齢の方のようだけど子供や若者もチラホラと見える。
「ようこそ!輝末村へ」
1人、若い青年が現れると、微笑んでそう言った。
短髪で茶色の髪のイケメン。
「なんなんですか?」
お兄ちゃんが少し怪訝そうに尋ねると青年はニカッと笑った。
「この村に来客が来たのは久しぶりだからみんな嬉しいんだよ」
「なんで、俺らがここに来たのが分かったんですか?」
「監視カメラに映ってたからさ。久しぶりの来客だ。盛大にお迎えしようと思ってな」
青年はポリポリと頭をかくとあたし達に手を差し出した。
「俺は市原 悠生。23歳。いちよう役所で働いてる。キミ達は観光か?」

