「ほら、行くぞ」 お兄ちゃんが手を差し出した。 クスッと小さく笑みを浮かべて。 「うんッ」 そんな小さな事が嬉しくて、ニコニコしながらお兄ちゃんの手を握った。 『ようこそ輝末村へ』 そう書かれた花のアーチをくぐり抜けた瞬間ー。 パンパカパーン♪ 酷く可愛らしい音が間抜けに響いた。 へ? 唖然としているあたし達に紙吹雪がヒラヒラと舞い降りて来た。