キンコーン……カンコーン……。

「やっと終わったぁ~!世海、一緒に帰ろうぜ!」

「お生憎様っ!私はバトミントン部の練習があるの!どこかの暇人と違ってね!」

「そっか……じゃ仕方ねぇな」

「そうそう、あんたと帰りたがっている子なんてたくさん居るんだから他あたって頂戴」

まるで門前払いでもするかのような扱い様。
蒼波は諦めたのか静かに私から離れて行く。
少し冷たくし過ぎた?
でもこのくらいは……ねぇ?

あいつ……部活入らないのかな?

心の中がモヤモヤしているのが自分でも分かっていて、それが嫌で堪らなかった。



『四つ葉のクローバー』の出会いか……。



「お疲れ様~ごめん!世海、二十時から塾があるから先帰るわ!じゃあね~!また明日!」

「うん……また明日」

そう言って梨子は帰っていった。練習が終わって時計を見れば十九時半。
ちょっと今日は頑張り過ぎたかな。
バト部の部長は私で梨子が副部長だったりする。

「お疲れ様~」

「部長~お疲れ様です」

着替えを終え部室を出ると伸びをした。
辺りはすっかり暗くなっている。

さて、帰りますか。

梨子も居ないので一人でとぼとぼと校門に向かって歩く。
一人で帰ることなんて何度もあるのに……、

今日はいつもより寂しく感じるのは、

何故なんだろう……?