私ははじめてユウタを拒絶した。

嫌だと思いきり叫び、ユウタを突き飛ばして、走って河原に戻ったんだ。

ユウタの呆然とした顔が忘れられない。

今頃、ユウタは家路に着いただろうか。

ユウタがくれたあの金魚は、仲間を見つけただろうか。

私が泣きながら、あの金魚を河原に放してやったこと、
彼は知らない。