-君に愛してると言いたい-

破れればいいのに。

マチがそう思った瞬間、ポイの表面がゆらいだように見えた。

小さな亀裂は見る間に広がり、修復不可能な大穴を空けた。

「くそ、今年は不調だな」

「兄ちゃん、彼女にいいとこ見せらんないで残念だったな。」

出店のおじさんは、金魚を小さな袋に移し替えてくれた。

「ほいよ」

「ありがとう。」

ユウタははにかんだ。
そしてすぐにマチを振り返り

「マチ、あげる」

袋のなかでは
金魚達が ひらひら ひらひら

揺れていた。