-君に愛してると言いたい-


彼女の行為は、唯さんそのものだった。

唯さんも、よく同じことをしていた。

『普通に、席どうぞって譲って、座ってらして結構です、って言われるの嫌じゃない。逆に気を遣わせたみたいだわ』

自分は座らないということを
確定させるため。
そのために下りる。

声をかけてみよう。

そう思った。

彼女は唯さんの生まれ変わりか何かで、神様が意気地無しの僕にくれたチャンスのように思えて仕方なかった。