アリスは、その細い指を

顔の横で組んで言った。

やれやれ、彼女の一言で

数十万、いや数百万もの大金が

動いてしまうのだから

困ったもんだ、と

佑介は心の中で呟いた。

その呟きがアリスに聞こえる

訳もなく、アリスの

爆弾発言は止まらないだろう。