飼育姫

「うぎゃぁっ!!」

憎き男の前で

大胆に……コケた。

「螢!!大丈夫か?!」
とっさに叫んでしまった中嶋さん

ヤバい…

中嶋さんがあたしをかばってたってバレたら!!

<中嶋どういう事だ。 スミマセン。ボス、俺、螢の事を……愛しちまったんだ…。>


「やっだぁーッ!!愛してるだなんて―っ!!もぅ、ボスの前でぇ~」
チャキ

「ボス!!??」

目の前には

見慣れない

黒い物――

いや

見慣れてたら

逆にヤバいか…

「中嶋。お前の処分は後だ。嬢ちゃん、自分がどういう立場か分かってねぇみたいだな。」


「よく出来てますねー!!初めてみたこんなレプリカ!!」

「…クスクス、」

え!?

何で笑ってんの?!

中嶋さんの方を見ると
蒼白い顔をしながら

額に手を当てて呆れてる。