「姫様!!お逃げください!」



「ひのと?どうしたの?」



「早く!私は姫様の荷物を…」



その時轟音が近づき、強い何か押され私は方向が全く解らなくなってしまった



口の中に入るものは土や泥



身体に当たるものは石や木の枝…



土砂崩れ!?




みるみる私の身体が土の中に埋り、私は流されてしまう



「姫様ー!!!」



遠くでひのとの声がして、必死で抜け出して顔を上げた



流れが収まり、必死で土を掻き分けた



その時だった…