階段を降りて、原口が一旦職員室に入って戻って来ると
学習室の鍵を渡してくれる。
「ありがと、田中どれぐらいで来る?」
あたしは受け取った鍵をカチャカチャ鳴らしながら、原口を見上げる。
「今日はー…20分もかからないのかな、授業の進み具合にもよるからなぁ。」
原口はちょっと眉を下げながら、職員室の中に視線を向ける
「分かった、とりあえず待っとく〜」
学習室の鍵を開けて、中に入ると学校の教室の独特の匂いがする。
いつも腰掛けている折り畳み式の椅子に座って、窓から高い空に浮かぶ雲を見つめる
何故かは分からないけど、教室の窓から見える空はやけに広く感じる。
少しすると、部活を始める掛け声とかが聞こえてきて
自分が中学生なんだって、感じる
当たり前なんだけど、たまに分からなくなる
自分がなんなのか。
ボッーとしていると、携帯がポケットの中でブーブーって震え出した
画面を見るとツナミからメールで、夕方には迎えに行くって一言だけだった。
ツナミは絵文字とか使わないタイプで、めったに色がついたようなメールは来ない
しかも、9割くらいが短文で用件しか送って来ない。
まぁそんな男っぽいとこが、あたしは好きだ


