そうそう、山森くんはあたしたちの班の男子のひとり。
陸上部で、足がめちゃくちゃ速いらしい。
オトナな感じで落ち着いてて、圭斗くんの親友。…たぶん。
「ちょっどギザギ…アタシもかなり酔ってんだけど…」
腰の曲がったおばあちゃんのような体制で、かすれた声を出しながらあたしにすがりついてくる咲子。
ある意味ホラー…
「酔い過ぎじゃない?!(笑)」
あたしがそう言うとまた苦しそうに答えた。
「笑い事じゃないわよ…。バス何時間乗ってたの…?」
すると圭斗くんが腕時計を見て言った。
「7時間だね」
バタン
―は?
今バタンって…
「センセー!!野中さんが倒れましたー!!!!!」


