「うっざー!!」
「うざくてけっこー」
―なんて言いながらも、ばかじは小学生の頃から咲子のことが好きだ。
きっと咲子も気付いてるんだと思う。
だけどなかなか二人は素直になれない…みたいな!?
あたしも憧れる!二人みたいな恋。
バスケのために咲子とは違う中学へ行くと決めたときも、顔はいいのにムダに熱い口調であたしに泣きついてきた。
「中村あぁっ」
「何?ばかじ」
「おれ、夢を諦めるか、恋を諦めるかで迷ってるんだ。どうしたらいい?」
そういろいろ話を聞いて、あたしはこう答えてあげた。
「夢を諦めるか、恋を諦めるかじゃなくて、夢と恋をつかむために自分がどうしたらいいかを考えたらいいんだよ」
―我ながらに小6にしてはスバラシイ。


