「何で?何で中3にもなってばかじって呼ばれなきゃいけんの!今も呼んでるのお前らだけだぞ?」
「ばかじはばかじ。ねっキサキ」
「うん(笑)」
ばかじ…いや、日高英士は小学校のときの友達。
「バスケがしたいんだ」
そう叶わないであろう夢を語って、バスケで有名なこことは違う公立の中学へ行った。
そして家が近いこともあって、たまに会う。
「今日部活は?」
「ナシ!顧問が今日休みだから」
「そうなんだ」
「……誰?」
楢橋がそう言うとばかじが答える。
「おれ、日高英士って言います!よろしく!えーと…中村の彼氏だろ?」
「「彼…っ?!」」
「…ぷ。つかなんでアタシには言わないのっ。アタシかもよ?」
悪戯っぽく咲子が言うけど
「そんなあ。野中はありえん」
そう言って咲子に指をさす。


