「ほんとだ」 「でしょ?ほら、このxってさ、教えてくれたじゃん!」 「ほんとだ〜!!!」 「じゃあ楢橋何点とってんのって話じゃない?」 あたしがそう言うと、咲子は首をかしげた。 「そうだけど〜…楢橋が今まで頭がイイって聞いたことないんだよね。元々出席日数も悪いってハナシだしさ」 「そっか…」 「お、おはよう。また遅刻か、ちゃんと朝に来いよ」 先生の震えた声であたしたちは振り返った。 「―センセ。今おはようの時間じゃないんですけど?」 ―楢橋。