この学校のゴミ置き場は、カラスとかにゴミをあさられないように網がかかっていて、それを外さないと入れない。 わかんなかったのか… あたしは楢橋に網のはずし方を教えてあげた。 「サンキュ」 こんな言葉が出るとは全く思ってもいなかったわけですが。 「……。」 「……。なか」 「あ、じゃ、あたし行くね」 思わず楢橋の言葉をかき消した。 なんだか二人でいるのが恥ずかしくて、そう言ってあたしは走って逃げた。 『絶対楢橋はキサキのこと好きだって』 ―やばい、意識してるかもあたし。