「何やってんの。」
つめたーいこの声は。
「な、楢橋…」
今の聞いたよね?聞こえちゃったよね?
「あー楢橋くんー。あのさ、今なんか中村さんがウチらに向かって楢橋に告ってんの。意味わかんないと思わない?アタマどうかしてんじゃないの(笑)」
「は?」
彼女の言った言葉にあたしは驚いて、むかついて、……。
「頭おかしいのはお前だろ。」
楢橋の隣に居た、山森くんが言った。
「てゆーか、あんたら何?きーちゃんいじめてない?」
同じく、圭斗くんも。
その後ろにいた咲子に愛ちゃんに明日美ちゃんも。
「「「バカなことする暇あるんなら人に好かれる勉強しなよ」」」
「みんな…」
「うわー、痛ーい。ていうか楢橋、中村さんが好きだって。付き合ってあげなよ」
「中村とは付き合わない。」
「うわ、中村さんフラれちゃった。残念だったね」
すると楢橋は一歩足を出し、うざーい彼女の顔の目の前で。
「お前らととことん喧嘩すんのなら付き合うけど?」
ポキポキと手をならして、横の校舎の壁にこぶしをゴツン。
「わっ!!!!!」
「!!!!」
壁にかーなり凄い傷を作っちゃいましたとさ。


