「…いや、特に。しかし今日は天気がいいなあ」 …絶対何かいいことあったんだ。 わかりやす過ぎ。 「…あーもうチャイム鳴る時間だ」 職員室を出たあたしたちは、階段を上がり教室に向かった。 すると教室は、人が大勢いるはずなのにしんとしていて。 あれ、黒板。 咲子がつぶやく方向を見ると、楢橋が黒板の前で呆然としていた。