あたしなんてただの馬鹿だし、楢橋はまあ…顔はいいと思うし?
きっとそのうちベリーベリーソーキュートな彼女を作って、ラブラブな毎日を送るんだろう。
…誰と?
そんな声が、あたしの心に届いたとき。
「…それは私の靴ですわ!履いてもよろしくて?」
継母や二人の姉達のシーンだ。
「キサキ!あんたの出番じゃない」
咲子に思いきりドーンと押されたあたしは、つまづきながら舞台に出た。
よかった、体制取り戻した…
そう思った瞬間。
パッチワークでボロボロのシンデレラのロングスカートがあたしの脚と絡まって…
そのうえ佐藤くんのお尻があたしの体に当たって…
「きゃー!!」


