「…え?」 「だから、楢橋なんかあんたより可愛いコに持ってかれるよって言ってるの」 まさか、あたし、今思ってたこと口に出してた? 「…別にいいもん、どーぞ持って行ってよ?ってかんじ」 「嘘つけ」 「嘘じゃないもん!!」 「……。アタシ、思ったんだけど、」 楢橋がガラスの靴の持ち主を探している間、 あたしは泣きそうでたまらなかった。