「りんちゃん」


母が、ICUに戻ってきた。


「お母さん、ごめんね。また、こんなことして…」


「その事だけど………健くん、もう帰ってもいいのよ。明日も仕事でしょう?りんの事は私に任せて。ね?」


「……わかりました。もし、何かあったら、何時でも構いませんので、電話下さい。」


「わかりました。今日はごめんなさいね。」

母は、半ば強引に、健を家に帰した。


「りんちゃん、一度入院をしましょう。」


「は?入院の必要ないって、先生言ってたじゃん!」


母は、首を横に振ると、


「違うの。゛精神科″へ入院しましょう。先生もその方がいいって。」


゛精神科!?″


絶対、嫌だ!!


「は!?何言ってんの!?あんなとこ、居れるわけないじゃん!余計、おかしくなって出てくるよ!!まともな神経で入れるわけないでしょ!?絶対、イヤ!」


通院はいいけど、入院なんて、考えただけでぞっとした。


私にとっては、未知の世界。


ただ、ひたすら怖かった。


「りんちゃんが、まともじゃないから、言ってるの。それに、今なら、医療保護入院で入れるのよ。りんちゃんが、どうしても、嫌だと言うなら、強制入院にするわよ!!お願いだから、今の内に入ってちょうだい!」


「……………………………………………」


私は、考え込んだ。