「いや、りんとも楽しく付き合えてたよ。ただ、かすみは別格なんだ…」


そう言うと、健は遠い目をした。


泣きたいけど、泣かない!

健の事がやっぱり好き…という事を再認識したばかりなので、悔しかった、悲しかった。

「なら、ずっとかすみちゃんのことを想って生きればいいよ!」


「いや、だからかすみはもう、吹っ切れたって。ただ、俺はこの半年で1人でいることの楽チンさに慣れてしまった。パチンコ行っても、好きな時間打ってられる。飲みに行く事も、誰にも断らなくていい。だから、もう戻れない。たまに会って遊ぶのは、別に構わないんだけど、もう付き合うことは出来ないよ」


この言葉も、ショックだった。


やっぱり、健は私とは別れていたんだ。


「りんだって、好き勝手してたでしょ?街で、俺の友達に見られてるよ。男と歩いてたって。だから、お互い様だろ?」


返す言葉がない。


確かに、私は健を無視して、飲み歩き、違う男と遊んでいた。