はらわたは煮えくりかえっている。



でも、お義母さんの前で、キレてるわけにはいかない。



私は、グッとこらえると、笑顔で応対した。



健斗と寝室に通されると、私はレイとはやっていけない…と、思った。



元々、愛はないのだ。



その上、浮気する男なんていらない。



好きじゃなくなってるし。


妻がお産で大変な時に、不誠実な行動。



そんな人いらない。



そう思ってると、レイが入ってきた。



またしても、陳腐な言い訳が始まる。




「今友達とメールしてたんだけど。キャンプ行った時、みんなで行ってたからHする場所がなくて、車の中でしたって。奥さんに謝っててくださいって言ってたよ。」



「じゃぁ、そのメールのやり取り見せてよ。」



当然の要求にレイは、



「何で見せなきゃいけないの!?」



と、またしても強気な態度。



「見せて当然だと思うけど。」



「僕、人に携帯見せたくないからさ。」



「こんだけ疑われてて、まだそんなコト言うの!?」



「姫こそ、何で僕の言うコト信じないんだよ!」



「信じれるわけないでしょッ!?シラを切るのもいい加減にして!」



「ホントに僕じゃないんだって!」



「なら、メールの内容見せれるでしょッ!?」



「それだけは嫌だ!」



゙コイツ、絶対メールしてたなんてウソだ。″



なんか、ダルくなってきた。



「もういいよ。私、これから帰るから。」



「え!?何処に!?」



「実家に決まってるでしょッ!?」



「何言ってんの!?おふくろになんて言うんだよ!?」



「それは自分で考えて。じゃぁね。」



私は健斗を抱き、荷物を持つと、レイが呼び止めるのを無視し、レイの実家をあとにした。



お義母さんには、急用ができたと言った。



そして、タクシーを拾うと駅まで行き、電車に乗って実家に帰った。