健と、レイの間で心は揺れていた。



健は、もう私のコトは大嫌いになってるだろう。



でも、愛してる。



レイの気持ちはわからない。



それでも、私は、今、レイを必要としていた。



レイがいたから、この知らない土地で、ソープを頑張れてる。



健のコトは、忘れたコトはないよ。



愛してるよ。



でも、レイのコトも……。


そんな時、母から電話がきた。




「もしもし、りんちゃん?」


「何よ??」



「もう、こっちに帰って来てちょうだい。」



「何で!?」



「お父さんに隠すのが、限界だわ。」



母は、私がソープにいるコトを、知っていた。



それでも、何も言わなかった。



私が、何を言っても聞かない性格だと知っているからだろう。



「何で??バレそうなの??」



「かなり、疑ってるわ。このままだと、二度と、家の敷居を跨げないわよ。」



「………………。」



私は、考えた。



もう、これ以上逃げなくても、気持ちは、落ち着いている。



それは、多分、レイのおかげ。



あっちに帰ってもいいかな…って、思ってはいた。



そろそろ、引き上げてもいい、と、思っていた。



でも、レイがいる。



私は………