昨日のうっぷんを晴らすように、私は飲みに出ていた。



゙あーあ。つまんないな…。″



出てみたはいいものの、なかなかいい男が捕まらない。



゙こんなコトなら、誰か誘ってくれば良かった。″



しくった…と、思いながら歩いていると、向こうから、またしてもあの人が歩いて来た。




「あれー?りんちゃんじゃない??」



「やっぱり、まこちんだー。」



「何??今日も一人??」



「うん!」



「そっかー。俺ってラッキー。どう??一緒に飲まない??」



「うん。いーよ。」



「今日は、りんちゃんの好きなトコ行っていいよ。」



「じゃぁね、バナナムーンに行きたい!」



「おし!じゃぁ、今日は飲むぞー!」



「おー!」



私達は、はりきってバナナムーンへと向かった。



歩いていると、まこちんが右手を出してきた。



「何??まこちん。」



「ほら。繋いどかないとはぐれるから。」



まこちんは、照れながらそう言った。



私は、



「うん。」



と、言うと、まこちんの手のひらに自分の左手を合わせた。




なんか、久しぶりだな。



男の人と手を繋いで歩くの。



健は、手を繋いで歩こうとしない。



いつも、私の先を歩いている。



゙何だか、ホッとするな″



まこちんの冷たい手。



冷たいんだけど、心が暖まるよ。