パシンッ!!! 叩かれる音が聞こえたのに全くあたしに痛みは感じなかった。 周りの人達の声も依然として聞こえてこない。 あたしはゆっくりと瞼を上げようとした。 その瞬間 「キャーーーーー!!」 周りからの恐怖にでも似たかのような叫び声が聞こえてきた。 ふと瞼を一気に上げてみると……… 「…うそ………」 あたしの目の前には片方のほっぺを赤く染めた神尾仁がいたんだ。