あたしはさっき蹴られたみぞおちの辺りに付いた砂を払いながら立ち上がった。
「調子に乗ってる?失礼ですが先輩方の方が調子こいでますよ?」
あくまで敬語であたしの気の済む言葉を返した。
すると一変にして先輩達の表情が変わった。
さっきまで楽しんでいた顔が段々と恐ろしい表情に変わっていく。
「あ゛?何言ってんの?」
今度は成美先輩があたしの言葉に突っかかってきた。
「仁と陽様と話してること自体が調子こいでるってことなんだよ!!」
そしてまたみぞおちの辺りを蹴られた。
一発目も痛かったけどやはり二発目となると立つのも辛いくらい痛い。
しかもさっきの先輩の蹴りより成美先輩の蹴りの方が断然に強い。


