先輩の後を付いていくと体育館裏で先輩が立ち止まった。


ふと辺りを見渡すとそこには先輩と同じような格好をした人達が何人も屯していた。





「っあ、来たー。成美ーその子が長沼美桜ー?」





“成美”?


あたしを連れてきた先輩の名前かな。





「なんかそうらしいよ。」





しれっとした声で成美先輩が答えた。





「ふーん。」





そう言って一人の先輩がニヤニヤしながらあたしの方に近づいてくる。


そしてあたしの顔をまじまじと見てきた。





「へー。かわいいじゃん。でも………」



















パシッ

















よく響く音と同時にあたしの左のほっぺが熱くなったのを感じた。





「その顔…今から崩しちゃうよ?」





そして今度は右のほっぺを叩かれた。


周りからは甲高い人を馬鹿にするような笑い声が聞こえてくる。