一瞬時が止まったかのように空気がシーンと静まり返り、あたしと神尾仁しかこの世界にいないような感じになった。 「っえ、つまりあたしが今まで“神尾仁”ってよんでいたのを“仁”って呼べってこと?」 「そーだよ。」 「え?いいの?」 「何が。」 「あたしが…呼び捨てであんたのことを呼んでも。」 「あぁ。」 「あたしが呼び捨てしても神尾仁は怒んない?」 「あたりめーだろ。」 「あたしがそう言うことで機嫌悪くしたりない?」 「あぁ。」