手-hand-


初めて歩夢と手を繋いだ


あの日に……もう一度…





「あの…さ」

『なに?』

「…手」

『手?』

「そう…繋ぐ?//」

『うん…繋ぐ///』





あの時に……もう一度…





「離すなよ?(笑)」

『わかった(笑)』





戻りたい…


もう一度………歩夢と…









『……歩夢』





あれから1年

見上げた空には今も…





『っ…歩夢っ…』





涙を見上げた空には

今も消えない歩夢の笑顔…





『ぅっ…歩夢っ…』





そろそろやってくる
あの冷たい季節を前に


今でもあたしの右手は
あの温もりを…





『寒…いよっ…歩夢…』





冷たく凍えそうな
右手を温めて欲しくて…





『っ…歩夢っ…』





求めるだけだった自分に気付いた時





あの温もりをもう一度

あの暖かい手をもう一度





あの時に離した手を
自分から離した手を


今でもあたしは…



『ぅっ…逢い…たい…』





それでもまだあたしは

歩夢を…求めて…



えんど