∞嘘∞

「え」

「一円たりとも間違いないから。
返す。」


まるで俺が悪いみたいだ。
しゅん、と縮こまりテーブルを見つめる俺に
仁王立ちのまま、吸ったことないよと言っていたタバコをくわえるヒナノ。

銘柄はワカバだった。


ふぅー、と吐き出して
どかっとソファーに座り、唖然とする俺を見上げて足を組む。

彼女は淡々と喋り始めた。